GRADIUS V

「グラ」が5つで「グラ5」。(ぉ
…というわけで、とうとう発売になってしまいました。 グラディウス5! うちにも昨日届いたんですが、昨日はする暇がなかったので今日やってみました。

目に見える部分としては、まず画面の美しさ。 流石にハードの進化は素晴らしく、画面も段違いに綺麗になってます。 そもそも、初代の時点でメタリックな色遣いが非常に美しかったんですが(※アーケード版とペケロク限定)、今作はもう今までとは段違いの美しさです。
…まぁ、こんなところを誉めてもゲームが面白くなきゃまるっきりダメですが、実際プレイしてみた感覚は「あー、グラディウスなんだな」って感じ。 今回は追加装備が隠しになってるせいで、最初に選べる装備はシンプルそのもの。 ちょうどグラIIの時代まで退化した感じ。(T_T) そんなわけで、プレイ感覚はその頃のグラディウスに非常に近いものがあります。 私は基本的にぬるシューターなので(w、とりあえず「VERY EASY」「5機設定」でプレイしたんですが…1面ボスで死亡。(T_T) ナニぃ?? 結構ムズいぞ、コレ。 …とはいえ、何回かプレイしているうちに、だんだん感覚を取り戻してきました。 最近の弾幕STGは私の場合アドリブプレイがほとんどですが、グラディウスというゲームの醍醐味はまさに「死んで覚える」「パターン化」といったものです。 何度も同じ場面を繰り返し、乗り越えたときの充実感! これこそ、現在のSTGではなかなかお目にかかれないタイプの古典的STG、まさにグラディウスそのもの、といった感じです。 …いや、今となっては「グラディウス」という1ジャンルといっても良いかもしれませんな。(w バランス調整も(私には)良い感じで、難しいんだけど、何度もプレイしてると必ず光が見えてくるといった感じ。 最近のSTGは気晴らしに短時間でプレイする反射神経型のものが多いですが、こいつはじっくり腰をすえて攻略したいSTGですわ。

…がっ!! これだけは云わせてください。
『音楽がグラディウスじゃね――――――――――!!!!!(T_T)』

今作のBGMを崎元仁氏が担当と聞いた時点で一抹の不安があったんですが、不安は的中してしまいました。 全体的な曲の雰囲気は、まさに崎元氏のパブリックイメージそのものといった感じで、重厚なオケ風の曲が目白押しです。 恐らく、崎元氏のファンならたまらないものがあるのでしょう。
…ただ、これを「グラディウスのBGMか?」と云われると、「No」と云わざるを得ないのは疑いも無い事実です。 グラディウスのBGMの定義とは何か??という論議は太古の昔よりされてきました。(ホントか??) 確かに、シリーズごとに使用音源も違うし、曲調も若干違います。 バブルシステムの波形メモリの響きが美しい初代、FM+PCMでロック的要素が強い「II」、ライトフュージョンながら時折オーケストラ風味を覗かせる「III」、バキバキのスラップベース+フュージョン的なメロディというグラディウス音楽のエッセンスを注ぎ込んだ「IV」…更に、本編から外れると、オリジナルシリーズでSCCのゴージャスな音を楽しめるMSX版、FMステレオサウンドでうねるメロディの沙羅曼陀&ライフフォースも外せません。 人によって好みもまちまちでしょう。
しかし、今回の「V」は、あまりにも曲が変わりすぎました。 と同時に、グラディウスシリーズのBGMの定義というものを再認識させられました。 グラディウスのBGMとは…「高揚感を煽る心地よいメロディ」、これに尽きるのではないかと思うのです。
「V」の曲は、こう云っちゃナンですが、いきなり暗い&重いです。 今までのシリーズを振り返ると、空中戦〜1面の曲は間違いなく高揚感を煽る曲でした。 と同時に、これを聴くことで「グラディウスをプレイしているんだ」という実感を無意識に得ていたのかもしれません。 今回、プレイして最初に感じたのは…「これって R-TYPE FINAL ですか??」 そう感じた瞬間、ゲームのプレイ感覚は確かにグラディウスなのに、画面までもが R-TYPE FINAL 風に見えてきてしまいました。 しかも、「重厚」であることは認識できますが、グラディウスの特徴である「印象的なメロディライン」というものは影も形もありません。 実際、2時間ほどプレイしましたが、曲は全く印象に残りませんでした。
グラディウスは、STGの歴史であると同時に、コナミミュージックの歴史でもあると感じています。 グラディウスシリーズのイメージを保ちつつ、パワーアップした音楽を作るというのは並大抵の苦労ではないでしょうし、まるっきり変えてしまうというのは大英断であったろうことは想像に難くありません。 しかし、その為にゲームの個性を担っているはずの音楽を殺してしまったというのは、個人的には非常に残念でなりません。
『うぉ―――――っ!! 俺のグラディウスミュージックを返せぇ!!!(T-T)』