1チップMSXを動かしてみた。

http://www.msx.d4e.co.jp/
http://free.flop.jp/1chipmsx/
というわけで、とりあえずうちの1チップMSXも動かしてみました。 なんか知らぬ間に1チップMSXWikiが出来ていて(2番目のURL参照)、こちらに動作確認や情報が寄せられているようです。 わからないことがあれば、こちらを参照すると良いかもしれませぬ。
さて、私がMSXを使うということは…そうです。 ゲームは二の次で、とりあえず音楽ですよ!SCCですよ!!ということで、今日の目標は「MGSDRV+MPXで内蔵SCC…じゃなかった拡張WAVE音源を演奏させる」ことです。
…とその前に。 簡易マニュアルの裏側に書いてあるのですが、実はデフォルトの状態では拡張WAVE音源やSDカードなどが無効になってます。 要は、カートリッジのゲームくらいしか使えないような設定の模様。 従って、まずは本体裏側のDIPスイッチをいじるところからです…って、なんか初期の9801みたいだなぉぃ(^^;) 本体を裏返すと、端っこに四角くて白いやつが8列並んでいるのがわかると思います。 これがDIPスイッチです。

デフォルトでは全部OFFになってますが、これを必要に応じてONにしてやる必要があります。 なお、DIPスイッチをケースの外周側に移動するとONになります。 結構小さいので、スイッチを動かすには細くてなおかつ固いもの…縫い針とか精密ドライバー(←100円ショップでも売ってるようです)が良いと思います。(爪楊枝でもイケるかもしれませんが折れそうな気もする…あと、ボールペンの先だとスイッチが黒くなるのがちょっとイヤンな感じなので私は精密ドライバーを使いました)
マニュアルにも書いてありますが、今回の目標である「拡張WAVE音源で音楽演奏」させる為には、以下のスイッチを変更します。


1,2: パソコンのディスプレイ(VGA)を使う場合はON(パソコンのディスプレイを使わない場合は不要)
5: SDカードを認識させる為にONにします
8: 内蔵の拡張WAVE音源(=SCC互換音源?)を有効にする為にONにします

なお、DIPスイッチ1,2は、正しく映らない場合はパソコンのディスプレイに合わせて片方のみONなどを試してみてください。(うちは両方ONで正常に映りました)
さて、お次は自前のファイルを動かすために、SDカードの準備が必要です。 とりあえず、小容量のもので構いませんので、SDカードを用意します。 私の場合、ちょうど手元にminiSD32M+SDアダプターがあったので、それを使用しました。 そして、SDカードのフォーマッタをダウンロードしてインストールし、それを使ってSDカードをフォーマットします。
続いて、MSX-DOS2のファイルを用意し、SDカードに突っ込む必要があります。(MPXやMGSDRVはMSX-DOS(2)上で動作するアプリなので) …とここでMSX-DOS2のファイルは多分フリーでは配ってません。 となると、どこから入手するか? というわけで、(もしかしたらグレーなのかもしれませんが…自己責任でやってください&抜いたファイルは配っちゃダメよん)とりあえずMSXマガジン永久保存版3のMSX-PLAYerからMSX-DOS(2)のシステムファイルを拝借してしまいましょう。 お手持ちのMSXマガジン永久保存版3(持ってない人はこの際なので買いましょう^^;)のCD-ROMから、MSX-PLAYerのturboR(BASIC)をインストールします。 あと、2DDの実フロッピー(あるいは2HDのフロッピーの右側をセロテープでふさいだもの)を用意し、MSXformでフォーマットしておきます。 続いて、MSX-PLAYerをBドライブで起動します。(デフォルトはAドライブ起動なので、Aドライブで起動してしまったらディスクアイコンの「B」をクリックしてリセットしてください) 起動したら、MSX-DOS上から「copy *.sys b:」と実行します。 「Insert disk for drive B:」と表示されたら、「REALDISK」(実フロッピー)に切り替えて何かキーを押すと、先ほど用意したフロッピーにMSXDOS.SYSとMSXDOS2.SYSがコピーされます。 同様に、今度は「copy *.com b:」を実行すると、COMMAND.COMとCOMMAND2.COMがフロッピーにコピーされるはずです。 なお、後者は途中で「Insert disk for drive A:」と表示されると思うので、その際はディスクBに切り替えて(Bディスクのアイコンをクリック)何かキーを押してください。 その後、もう一度切り替え指示があった場合は「REALDISK」に切り替えてキーを押してください。(画像参照)

ここまで完了したら、フロッピーからSDカードに先ほどコピーした4ファイルをコピーしておきます。 これで、MSX-DOS2がSDカードから起動できるようになりました。 あとは、必要なファイルもSDカードに入れておきます。 今回の場合だと、MGSDRV.COMとMPX.COM、あとはMGSDRVの音楽データを突っ込んでおきます。(MGSDRVとMPXはGIGAMIXONLINEから入手可能です
そして、いよいよ1チップMSXの起動です。 VGA端子とディスプレイを接続し、あとはPS/2規格のキーボードも接続しておいて電源ON! …おー、MSXのロゴが出た! この出現の仕方は確かにMSX2規格と全く同じですね。(MSX2,2+,turboRでMSXロゴの出現の仕方が違います)

さて、いよいよMPXを起動させようとしたのですが…何故か起動しない。(T_T) 「MSX-DOSのバージョンが違う」なんて謎のメッセージが出てしまう。 何故だろう…と思い調べてみると、1チップMSXWikiのFAQにヒントを発見! それによると…「set expert on」というコマンドを実行すると回避できそうな予感。 早速「set expert on」を実行後、再びMPXを実行すると…今度は立ち上がりましたよ!!!

う〜ん、何気に漢字ROMも内蔵してるんですね、コレ。(漢字ROMが内蔵されていないと、曲名部分は豆腐になる) そして、SCCを使った楽曲を演奏させてみると…う〜ん、バッチリ! ちゃんと鳴ってますなぁ。 ただ、画面表示をさせてると、どうやらビデオノイズらしき「ジー」という音が入る模様。 これも実機ならではといったところでしょうか。(^^;)
折角なので、1チップMSXを使って私が作った「1チップMSXのうた」を演奏させてみました。(w 1チップMSXで演奏したのがコレです。 この曲、SCCを使って声もどきをやってたりして結構トリッキーなんですが、ちゃんと演奏できているようです。 折角なのでもう1曲…この前のFMPSG006に入れた曲「夢大陸アドベンチャーより『海中ステージ』」です。 こちらは前者よりもよりSCCっぽい曲ですが、ちゃんと演奏できてるっぽいです。 波形モーフィングもかかっているようですし。 ちなみに、この曲は波形モーフィング+ディレイでSCCのch4,5を使っているので、同時に同じ音色で鳴ってはいなかったと思います。 ゲームカートリッジ搭載のSCC音源だと、ch4,5は音色エリアが共通のせいでこういう曲は音が化けるはずなので、内蔵の拡張WAVE音源はスナッチャーサウンドカートリッジに搭載されていた「SCC+(通称)」相当ということなんでしょう…きっと。 あと、ミキシングはSCCの音量が大きめに出るので、turboRなどのPanasonic系準拠のようです。(SONYの機種だとSCCの音が小さめになるはず)
というわけで、とりあえず本日のミッションは終了。 いずれ、実機などとの音質比較とか、FPGA改造でSCCステレオ化なんかは是非やってみたいですね。 楽しみ〜(^^)