ヴァルキリープロファイル/桜庭統

http://www.team-e.co.jp/products_new/kdsd-00088-89/index.html
もひとつ、昨日から聴いてたのがコレでございます。 既にCDは廃盤になっていて、一部で高額売買されていたのですが、PSP版発売に合わせ、CDのほうも近々復刻版が出るそうです。(私が聴いてるのは、以前発売されてたファーストスマイル盤のほうです) ヴァルキリープロファイルは、元々プレステで発売されたRPGで、神話をモチーフとしたRPG…だそうです。(実はまだプレイしてないのです…でも、コレは一度プレイしたいゲームですね) 桜庭氏といえば、古くからのファンであればウルフチームのメインコンポーザとして御馴染みですが、現在ではスターオーシャンシリーズと共に代表作の1つとして数えられている作品です。
で、久々に聴いたんですが…この作品は特に桜庭氏が持つプログレ的世界観が全開になってまして、私の心を鷲掴みにしてそのままジャイアントスイングをカマされたくらいに魂をゆさぶられました。 桜庭氏の作品に見られる「転調」「変拍子」がふんだんに使われいるその楽曲は、聴いてるとファンなら思わずニンマリしてくるわけですが、桜庭氏らしいエッセンスを感じるのはこれだけではありません。 桜庭氏が紡ぎ出すゲームミュージックの魅力として私が感じているのは、課せられた使命や決意などゲームの登場人物が背負っている様々な物を楽曲に感じさせる部分だと思っています。 変拍子や転調といったものは音楽的表現手法の1つに過ぎませんが、桜庭氏の楽曲はこれらを効果的に用いることで、ゲームの登場人物の背景や心情を過剰なまでに盛り上げる部分こそが最大の魅力だと感じています。 また、ヴァルキリープロファイルでは、桜庭氏が得意とするこれらの曲調とは正反対に、非常に荘厳な曲もいくつか登場します。 これらの曲との対比もまた素晴らしく、恐らくゲーム中でシリアスで重要な場面に用いられるであろうこれらの荘厳な曲があるからこそ、桜庭節全開となったこれらの楽曲で、よりプレイヤーの感情移入を高める効果があるのでは、と思います。(※この部分はゲームをプレイしてないので想像です) ウルフチーム時代の楽曲しか知らない方にも、ヴァルキリープロファイルのサントラは激オススメですので、未聴の方は是非!
ただ、桜庭氏の最近の楽曲はどれも凄いかと云われると、「はい」とも言い切れないのが微妙なところです。 特に、楽曲提供をされているといわれている一連の「テイルズ」シリーズでは、(他の方との競作になっているせいもありますが)残念ながらあまり印象に残ってません。 何度か聴いてみたものの、一部に桜庭氏っぽい部分を垣間見ることもできますが、ちょっと薄味だなぁ…といった感があります。 このへんは、最近「ゲームミュージックの話がしたいんですよ」でも話題になっていた「ゲームのプレイの有無でサントラの評価が変わってしまう」という部分もあるのかもしれないなぁ…と思ったりもするんですが、桜庭氏の楽曲は単体でも十分な魅力を放っているはずなので、そういう意味だと物足りなさを感じてしまうのも事実です。 現在、ヴァルキリープロファイルの続編の製作がアナウンスされていますが、(音楽が桜庭氏だとすれば)前作を凌ぐ素晴らしいサウンドを期待したいと思います。(^^)