STAR CRUISER 〜PC SOUND of ARSYS〜

STAR CRUISER 〜PC SOUND of ARSYS〜/ゲーム・ミュージック


というわけで、ずっと楽しみにしてた↑が本日届きましたので、早速聴いてみました。
まず、ブックレットから眺めてみました。 「SILPHEED 〜PC SOUND of GAME ARTS〜」のときも、紹介内容が偏らずなかなか良い感じでしたが、今回もデータから画面写真、ゲーム紹介に音楽紹介、更には裏技まで…と、モノクロでゲーム1タイトルにつき1ページながら、なかなかツボを押さえていて良い感じです。 プレイしたことが無いゲームでも、こういう形で紹介されるとよく判ります。(たまにCD買うと曲名しか載ってなくてガッカリすることがあるんですけど、やっぱりブックレットの中身もこんなふうにちゃんと書いて欲しいなぁ…と思うのは私だけ?^^;) 欲を言えば、山中季哉さんのインタビューとか入ってるともっと良かったと思うんですけど…コレはご本人の都合とかもあるでしょうし、まぁ仕方の無いところかも。
で、各タイトルのインプレッションを書いてみたいと思います。 まずはウイバーン。 アルシスのデビュー作なんだそうです。 ブックレットによると、アルシスは元テクノソフトの人が立ち上げたソフトハウスなんだそうで。 …知らなかった。(あー、モグリだってのがバレバレですね^^;) そう云われると、技術力で魅せるところなんかは同じ匂いがしますね。 んで、音楽ですが…流石にこの頃はまだ音楽が凄いという感じではないですが、いかにもOPNっぽい音色で奏でられる音楽を聴いてると懐かしさを感じます。 ちなみに、サウンドボードII版以外は収録機種名が書いてませんが、恐らくPC-88mkIISR系のOPNだと思います。
続いて、アルバムタイトルにもなってるスタークルーザー。 個人的にはメガドラ版の印象が強いんですが、こちらはPC-88のサウンドボードII版です。 OPNAなので、例のリズム音が全面に出ていて印象的です。 メガドラの乾いたドラムが好きだったので、個人的にはちょっとイメージ違うなぁ、という気もしますが…あと、リズム音源のハットの音がやたらと左右に振ってあってステレオ感を演出してます。(w メガドラ版と同じ曲でも、音色が結構違うのでイメージが随分違って聴こえますね。 音色が垢抜けなかったり、逆にエッジが強すぎてまだバランスが取りきれてない印象はあります。(単に私がメガドラ版が好きなだけかもしれませんけど^^;) また、メガドラ版とは楽曲のアレンジから全く異なっている曲も見受けられるのが興味深いです。(「Great Battleship VOID」など) あとは、メガドライブ版には収録されていない曲もいくつかあるようで、「Nineteen」が個人的には印象的でした。 この曲、山中氏の曲だと一発でわかる曲調ながら、微妙にラテンっぽい香りも感じさせる不思議な曲です。 …そういえば、この曲って「スタークルーザーII イメージサウンド」というCDに収録されてたのを思い出しました。 当時、この曲を聴いてスタークルーザーのイメージとちょっと離れてたので、「なんでこんな曲が入ってるんだろう?」とちょっと疑問に思ったりもしたんですが、改めてこうやって並べて聴くと「あー、確かにそうだわ」と納得。(ちなみに、この曲ってどんな場面に使われてたんでしょう…?)
そして、アルシス2作目の「リバイバー」。 実はMSX版を中古マニュアル無しで購入して持ってるんですが、あまりの斬新さに操作方法すらわからずに挫折した記憶が…(^^;) というわけで、PSG版は聴いたことあったんですけど、OPN版は初めてです。 全体にゆったりした曲調ですが、山中氏らしさは感じます。 この作品に関しては、FM音源の音色使いが面白く、いくつかの曲で非常にアクの強い音を出していて印象的でした。
最後がアルシスの88最終作と書かれている「妖獣機甲兵ワードラゴン」。 …すみません。 このゲーム全く知りませんでした。(^^;) しかし、楽曲はヤヴァい! オープニング聴いてすっ転びそうになりましたよ! この作風は、X68Kでリリースされた「ナイトアームズ」に出てくる狂ったようなFMギターソロ鳴らしまくり系じゃないですか!! とにかくカッコイイのよ、コレ。 まだ垢抜けない部分も残ってて、ナイトアームズの曲と比べると若干地味な曲もありますが、全体的にはナイトアームズ的作風の原点といえる作品だと思います。(やはりベースラインやギターのフレーズにその片鱗を感じます) ここからナイトアームズの楽曲が生まれ、その後メガドラ版スタクルのオリジナル曲(プロテクターなど)に反映されていくのか…と考えると、感慨深いものがあります。 コレ聴けただけでも十分元が取れるCDかもしんないです。
というわけで、アルシス(山中季哉)サウンドの原点が詰まったCDという意味では十分楽しめるCDでした。(ちなみに、今回は2枚組ということでちゃんと2ループ収録されてました) 次回は是非ナイトアームズとメガドラスタークルーザーを収録して欲しいなぁ…と切に願う今日この頃です。