萬両箱

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というわけで、ここ最近ずっとコレに出す曲を作ってたのですが、このたび無事に入稿完了し、試聴データが公開されました。 EDIA LABEL さんは、サークルFMPSGでもゲームボーイ音源等で楽曲を提供してくださってます萌尽狼さんが主宰の音楽サークルですが、そちらの活動が現在の形においては今度のアルバムで一区切りするということで、ゲストとして参加させて戴きました。 今度の冬コミで発売だそうですので、コミケにお越しの際は是非お買い求めください。m(_ _)m
私の作った曲は、FMPSG006に続き、夢大陸アドベンチャーより、今回は「雪原のテーマ」です。 使用音源はSCC+PSGで、前回同様「もし夢大陸アドベンチャーにSCC音源が搭載されていたら?」というコンセプトで作ってます。 実は、「夢大陸アドベンチャー」をネタにすることに関しては、オーダーがあったときに既に決まっていたものです。(コナミの動物もの縛りというテーマで何曲か収録するので、その中のペンギン代表?ということで、前々から夢大陸の曲が好きだと云ってた私にオファーがあったようです)
で、コンセプトとしては「夢大陸のSCC音源化」なので、実機のMSX+SCCカートリッジ(スナッチャー付属)で収録しています。 音色に関しては、頭の中ではコナミ風の音色で組み立てていった…ハズなんですが、気づけばコナミのSCC音色とはちょっと違った風味になってしまいました。(^^;) 最近の環境であれば、やろうと思えばコナミのゲームカートリッジからアレしてパートマスクしてwavファイルで波形を見たり、あるいはもっとアレしてデータだけ抜いたりできるんですが、それは流石に無粋なので(^^;)、前者を参考にしつつも自分で音色を作ってます。
実際に音色データを作成する方法ですが、Mマガ3号にもコッソリ収録されている拙作のツール「S-cube」のMGSDRV版を使って単純波形の合成+モーフィングで作ってます。 これで面白いのが、モーフィング波形を単純にモーフィングに使うだけではなく、モーフィングの中間波形を使って、どのあたりをメインに鳴らすかによって音色の印象が結構変わってくるんですね。 例えば、モーフィングの始点音色だとちょっと高音キツ目だけと、終点音色だと地味だなぁ…という時は、その中間地点くらいの音色がメインで鳴るように調整するとか。 感覚としては、水彩絵の具を2色パレットに置いて一部を混ぜ、その中間色を使うような感じ。 こうすることで、コナミの使っているようなギラギラした音だけでなく、より細かい表情を含ませた音色を鳴らすことができます。
今回、特にこの「中間音色」のどのあたりをメインに鳴らすかを考えて作りました。 音色を細かくいじることによって、各パートを同時に鳴らした際に曲全体として音が低音から高音まで満遍なく分散するように、あるいは目立たせたいパートでちゃんと高音が伸びるように調整することができました。
そんな感じで、完成したものはいつも以上に私の「色」が入ってしまってます。(^^;) 調整はまだまだ完璧とはいえませんが、個人的には割と満足してます。 しかし、コナミっぽいかと云われるとだんだん遠ざかってる気も…うーん。
今回、色々とSCC音色を見直すことで、SCCがまだまだ可能性を持つ音源だということがよくわかりました。 スナッチャージョイントディスクのライナーノーツに「(SDスナッチャーとソリッドスネークは)もうこれ以降誰がSCCやっても、このレベルは越えられへん」と書いてあったんですが、私はまだまだ新たな可能性を見つけることは可能だと思います。(既に、違う方向性の可能性として、SCCをPCM音源として使うドライバ「SCMD」が発表されてますし) 私の場合、「SCCらしい音色」という部分を残しつつ、本家を超えるようなカッコイイ曲が作れるよう、今後も色々やっていこうと思ってます。

…で、この曲をずっと作ってたおかげで、無茶Pの曲が全然出来てない!(T_T) 本当は本日公開の予定だったんですが、未完成の人が多いことから、公開予定がちょっと先延ばしになる雰囲気です。 …自分でお題を出しといてなんですが、あんな長い曲はちょっとどころじゃなく無茶でした。(T_T) このクオリティで残り90%を本当に打ち込めるんだろうか…激しく不安。