テクニクビート サウンドトラック

(Amazon) TECHNIC BEAT SOUND TRACK


最近、うちのブログでゲームミュージックの話題をあまり書いてないので、今日は久々に書いてみようと思います。 まずは、ココ最近の中で個人的に一番期待していたコレから!
テクニクビート」は、アリカから発売されたPS2用の音ゲー「テクニクティクス」の続編で、最初アーケードゲームとしてリリースされた後、PS2に逆移植されたという変わった経歴のゲームです。 前作テクニクティクスから受け継がれた独特の操作性やゲーム性もそうですが、特筆すべきはやはり音楽! 特にこの「テクニクビート」はアーケードゲームとしてデビューしたことも関係してか、楽曲の多くが80〜90年代のナムコゲームミュージックアレンジとなってるんです! もう、この時点でゲームミュージック好き、特に80〜90年代のナムコミュージックを通った人には無条件で購入することをオススメします! 選曲も、ゼビウス」「マッピー」「ドルアーガの塔といったメジャーどころから、通好みのバーニングフォース」「スプラッターハウスなんてのまであります。 また、アレンジの方向性も様々で、割と原曲準拠な「F/A」あたりから、リズム隊が刺激的なドラゴンスピリット(といいつつ、ほとんどドラゴンセイバーなのは内緒)、ヒップホップ的アレンジが炸裂する「アサルト」といった過激なものまで色々あって飽きさせません。 (ちなみに、去年7月のゲームミュージックイベント「EXTRA」の時に細江慎治氏がプレイしていたのは、最後のドラスピを除き、この「テクニクビート」からのノンストップミックスでした)
どれもイイんですが、この中でも特に好きな曲をいくつか挙げてみたいと思います。


Motos(Arranged by YOU(安井洋介))
個人的にはこの曲を聴けただけでも元が取れたってくらい好きな曲です。 原曲は、ナムコPSGものでも割と地味な印象ですが、この曲ではSEやメロを細分化して再構築し、ナムコPSGのエキセントリックなサウンドがプレイヤーを攻め立てるように猛烈なテンションで迫ってくる緊張感と爽快感溢れる作品に! この曲はゲームではラスボス的な位置付けで、実際プレイするとキャラによってはクリアすら至難な業となっていて、長らく完全版が聴けませんでしたが、ようやく聴けた!ということで感無量です! そういえば、YOUさんはこの手のミニマル物が得意で、前作「〜ティクス」でも「Segment4」あたりでその作風が炸裂しており、この手の曲が好きであればこちらもオススメです。(でも、ゲームではrain/knittyあたりでやると地獄なんだよな…T_T)

Dragon Buster(Arranged by Sampling Masters MEGA(細江慎治))
これもラスボス的な曲です。 レコードノイズと共に流れるノスタルジーたっぷりのメロと、それを蹂躙していくかのような強烈なキックとディストーションギターの鬩ぎ合いでテンションは最高潮に! ラスト、プリンセス登場のテーマで安堵する瞬間がいいなぁ。 ちなみに、この箇所はゲーム版よりも若干尺が長くなっているので、余韻をより噛み締めることができるのも良いなぁ、と。

Genpei Toumaden(Arranged by Sampling Masters MEGA(細江慎治))
こちらはプログレ的アレンジになった源平。 途中、変拍子で驚かせたりしますが、最後のギターとオルガンでタメが入ってクラッシュでシメ!っていうお約束の展開が実は結構ツボかも。

Thunder Cepter(Arranged by Sampling Masters MEGA(細江慎治))
これまた細江さんアレンジ。 今回のめがてんさんはアレンジが神がかってるなぁ…と。 特にディストーションギターの使い方が秀逸で、ギターに関してはこの曲が一番好きかも。 壁となって立ちはだかる重厚なギターとブレークビーツの中ユニゾンのピアノで奏でられるメロディは、あたかも重々しく暗雲立ち込めた戦場に天から射す一筋の光のような情景が広がりました。(そういう意味だと、サンダーセプターよりはアサルトやブレイザーあたりの世界観っぽいなぁ、と) 当時も好きでしたが、今回CDで改めて聴きなおして、特に評価が上がったのがこの曲でした。

Spider Control 16th(Composed by なかやまらいでん)
私の世代だと「中山上等兵」という名前(タイトー時代の名前)がしっくりくるなぁ…というのは置いといて。(^^;) この曲は、PS2に移植された時に追加されたオリジナル曲で、なかやま氏はこの1曲のみの参加ですが、密かにイイなぁ。 ゲームプレイしてると、特にラストがバシッと決まった時の快感度が高いですね。

marching Ants(Composed by Sampling Masters AYA(佐宗綾子))
この曲はあんまり聴いた記憶が無いんですが、なんかもーAYAさんまるだし!!って感じで、電車の中で聴いてて豪快に噴いたwww 方向性としては、イカレ系にエスニックっぽい雰囲気も取り入れた感じで、ちょうど beatmaniaIIDX 10th Style の提供曲「Debtty Daddy」に近いかなぁ…と。(時期的にも同じ頃でしょうか??)

ちなみに、このサントラではゲームで使われた音源が更に再調整されているようで、メロのエフェクトが減って聴きやすくなったのが特に顕著なポイントだと思います。(ベラボーマンあたりは元くらいのエコーがかかってたほうが気持ちいい気もしますが) また、一部の曲においてシーケンスが微調整されているようです。 このへんは賛否両論あるかもしれませんが、個人的には全体的には良い方向に調整されているな、という印象でした。 アーケード・家庭用で収録された曲はほぼ全曲入っているようなので(前作と同じ曲であるゲームオーバーは入ってないっぽいですが)特に不満は無いんですが、可能であればロケテ版のみに存在したというメルヘンメイズの曲が聴きたかったなぁ… やはりN.H.SYSTEMものは鬼門なのか!
…なにはともあれ、6年も前のゲームなのに、(権利関係で色々あったようですが)こうして無事にサントラが出たことにとにかく感謝!! そういえば、PSP発売当初から予定に入っていたテクニクキュートもそろそろ出ませんかね…当時から楽しみにしてるんですが。(T_T) いや、きっとこちらも発表から6年くらいしてひょっこり発売…されるといいなぁ。