FMP Music Disk 新作頒布決定&収録曲募集開始!!

http://www.fmp.jp/ ※「Special」にあります
PC-98x1用のFM音源ドライバ「FMP」を使い、技術とバラエティに溢れる数多くの楽曲を収録した伝説の音楽ディスク(頒布媒体はフロッピーディスク!)「FMP Music Disk」をご存知でしょうか? 私も後期 FMP Music Disk(Vol.5以降)に参加させていただき、98x1の終焉と共に FMP Music Disk も終了した…はずですが、なんと11年ぶりに新作が出ることになりました!!
今回の音楽ディスクの総指揮は、現役のFMP使いであり、サークルFMPSGでも毎回素晴らしい楽曲をご提供くださってます骨折飲料さんです。 実は、骨折飲料さんからこの話は割と前に伺ってたんですが、色々と準備が整ってから発表したいということで内緒にしておりました。 やっと話せる!
ご存じない方は、とりあえずニコ動にVol.7の動画があがってましたので、こちらをご覧戴けると雰囲気が掴めるかと思います。

まず、FMPという音源ドライバについて簡単に書きますと…MMLを使って、PC-98x1シリーズのFM音源(OPN,OPNA)を鳴らすことができ、OPNA+PPZ8(PPZ8はPCMをソフトウェア合成で多重演奏するツール…ですかね)の場合、FM音源6音+リズム5音+PCM4音(もしくはFM音源6音+リズム5音+PCM1音+SSG(PSG互換)3音)を同時演奏できます。(他に組み合わせがあるかも…間違ってたらすみません^^;) ぶっちゃけ、(二枚差し対応ドライバ等特殊なものを除けば)コンシューマ機で使えるFM+PCM音源環境の中では最高レベルだと思います。 ちなみに、FMPと双璧をなすドライバに「PMD」というものもあるのですが、PMDは当時シェアウェアだった(今はフリーウェア?)ことと、プロフェッショナル仕様の為若干扱いが難しかった(ように見えた)こともあり、私はFMPのほうをずっと使っております。(他に、サラウンドや特殊音源に対応した「みゅあっぷ」などもあるのですが、使用経験が無いので詳細はわかりません…)
いくつかあった選択肢の中で私がFMPを選んだ最も大きな理由が、(PMDを選ばなかったのは前述の理由もあるのですが)、当時発売されていた「FMPザ・ミュージックブラスト」という本(通称「FMP本」)を手に入れてしまったことでした。 たまたまPCショップでこの本を見かけたんですが、帯にFM音源でここまでできる!」みたいなのが書いてあって、引き寄せられるように買ったんですね。 当時、私自身はPC-9801を持っておらず、うちの弟の98multiで付録のFDに収録された楽曲を演奏してみると…そこにはPC-9821から鳴っているとは思えない圧倒されるほど素晴らしい楽曲の数々が! それ以来、自分でPC-9801と音源ボードを購入し、FMPにどっぷりとハマってしまいました。 ある意味、FMP本に出会わなければ今の自分は無いといっても過言ではないかもしれません。(余談ですが、私がやってるサークル「FMPSG」も、「PSGFM」にしなかった理由の1つが「FMPSG」にすると屋号に「FMP」を含むから、だったりします…とかいいつつ最近はファミコン音源に浮気しっぱなしで色々すみませんw)
ちなみに、FMP本に収録されている楽曲で今でも鮮烈に覚えているのが、KID(高橋大昌)さんが編曲した「テクノポリスYMO)」のジュリアナ風カヴァーと、上野栞さんの楽曲群でした。 KIDさんのテクノポリスは、私の想像を遥かに超えた「音」に圧倒されたのを覚えています。 PC-9801の音源スペックからは当時全く想像すらできなかった出音にとにかく度肝を抜かれました。 上野さんの曲は、個人的に印象深いのがレベッカの「MOON」のカヴァーでした。 当時は原曲を知らず、これがきっかけで原曲聴き始めたのですが、敢えて抑えたメロ以外の音色が美しいメロディラインを際立たせ、「優しさ」と「心地よさ」を感じさせるトータルバランスに優れたアレンジだと思います。(このおかげで、レベッカの中では今でも「MOON」が一番好き) また、カヴァーのみならず前衛的なオリジナル作品とかも鮮烈な印象でした。(今でも曲を作っておられるのでしょうか…是非新作にも参加していただきたいです)
そんな感じで自分でもデータを作り始めた頃、(どういういきさつで知ったのか覚えてませんが)地元の草の根BBSにFMPデータが多数あることを知り、色々とダウンロードしていたら、その中にあったのが「FMP Music Disk 募集」だったんですね。 すぐプロデューサの方と連絡をとり、そこから私も投稿するようになりました。(最初のVol.5の時は締め切り1週間前とか相当ギリギリだったので、MSXで作ったPSG曲の移植しか出せませんでした…というわけで、FM音源を使い始めたのはVol.6が最初だった気がします)
この「FMP Music Disk」、楽曲もさることながら、インストーラーやプレイヤー、デモ画面など、無駄なほど遺憾なく発揮された技術力(褒め言葉)が素敵です。 今でも印象に残っているのが、Vol.5のOPNA版オープニングデモで流れる「ポリゴンの雪」と、Vol.8のプレイ画面の「似非ウインドウズ」ですかね。 特に後者は、時代がWindowsに移り変わる中、敢えてDOSでココまでやってしまう意気込みというか執念に驚かされました。(そのせいか、非力なマシンだと非常に重いのはご愛嬌ということで…^^;)
…うわっ! 思い出を語ってたらなんかなんか凄いことになってますが(^^;)、そろそろ本題の「FMP Music Disk 新作(Vol.9?)」についてです。 とりあえず、募集要項に色々書いてありますので、まずはそちらをご覧戴ければ、と。 昔は、PC-98x1シリーズを所有していないとデータ作成は困難でしたが、今はとりあえずWindowsが動けばデータは作れますので、かなり敷居は下がっています。 但し、用意されているコンパイラコマンドプロンプト用なので、DOSとかをいじったことが無い方にはちょっと難しいかもしれません…が、私も愛用している「mumml」(MCK Wiki で落とせます)などを使えば、ファイル保存〜コンパイル〜演奏までを自動化してくれますので、一旦環境構築してしまえばあとは難しくありません。(なお、現行バージョンのコンパイラFMC 3.16z」は、コンパイル時のファイル名に拡張子をつけると強制的にOPN(.OPIファイル)にしてしまう問題があります。 回避するには、コンパイル時に拡張子を渡さないようにする必要があります
なお、今のところ、締め切りは11月頃予定との事です。(ということは冬コミ合わせですかね?) まだまだ時間はあります。 FMPを使ったことのある人も未経験の方も、是非参加してみてください!(曲は無理だけど…という方は、CGデータの募集も行ってますので是非そちらで!
時代は巡り、昔の内蔵音源音楽は「Chiptune」や「8bitミュージック」としてようやく市民権を得てきました。 次はきっと「16ビットミュージック」の波が来るはず!w そんな中、満を持して11年ぶりの復活です! 昔FM音源をいじっていた方はもちろん、FMPを知らない若い方も、参加してナンボだと思いますので、是非みんなで盛り上げていきましょう!!