ユグドラ・ユニゾン 〜聖剣武勇伝〜 Audio Collection

(Amazon) ユグドラ・ユニゾン 〜聖剣武勇伝〜 Audio Collection


http://5pb.jp/records/release/detail/detail.php?records_product_code=VGCD-0183
というわけで、先日5pb.さんから新譜ということでこのCDを戴いたんですが…キタコレ。 素晴らしい! 久々に超オススメ!!
1曲目「英雄叙事詩」は、冒頭は普通のオケ物っぽい感じで「あー、ゲームミュージックにありがちないつものパターンかな」と思ってたんですが、聴いてるうちになんか違和感が。 あれ…なんか妙に濃ゆくない?? ただならぬ雰囲気を感じつつ、2曲目「群雄割拠」へ。 これも最初は静かな曲調なんですが、途中から一変! 大暴走!! 吼えるディストーションギター! ゴツいリズム隊!! しまいにはオケヒットまで入ってどんどん熱血な感じに!!! あとは最後までほぼノンストップ! 暴走しっぱなしの血沸き肉踊る50分!!w まるでブレーキの効かないト…いや、なんでもありませんw
…いやぁ、コレはヤヴァいです。 久々にアツい「ゲームミュージック」を聴いた!って感じ。 現代のゲームミュージックは演出や全体の流れを考えて緩急をつけるのが当たり前な中、ひたすら情熱的で濃厚! どこかの焼酎のCMで「主役より目立とうとすんな!」ってやつがありますが…そんなのお構いなし! ずっと「オレが!オレが!」(いや、ニュアンス的には「オラオラ」ですかね^^;)と過剰に盛り上げる、これぞゲームミュージック!!って感じ。 正直、「ずっと暴走しっぱなしで大丈夫なの…?」とこっちが心配になるくらいw とにかく参りました!
ユグドラ・ユニゾン」の作曲者は足立美奈子さんという方なのですが…実は、数年前に「Riviera〜約束の地リヴィエラ〜」というゲームの曲も担当されていて、当時そのサントラもレビューしたことがあります。 この時も非常に「らしい」曲を書かれていて気になっており、今回もライナーノーツで氏の名前を見て「これは間違いない」と思って聴いてましたが…そんな生易しいものじゃなかった。 想像を遥かに超えた濃密ぶりに腰をぬかしました! 今、ここまで濃密でアツい曲を作れるコンポーザって、多分数えるほどしか居ないのでは?と。
静かな曲が好みという方には向きませんが、とにかくアツい曲が聴きたい!という向きには猛烈にオススメします。 (若干ニュアンスは違うかもしれませんが)「イトケン(伊藤賢治)のバトル曲」「九十九百太郎」「埼玉最終兵器あたりのアツい曲が好きであればきっとハマると思います。(根底はオケ物なので、この中だとイトケン先生が一番近いかな…) そっち系が好きな方は、是非ともお試しください!!



(3/3追記)
更に聴きこんでみましたが…やはり表現として一番的確なのはイトケンのバトル曲『だけ』50分ノンストップ詰め合わせ!って感じかも。(^^;) 実際に、節回しとかもイトケンのバトル曲で使われるようなパターンが結構あるので、作曲者の足立さんは絶対にイトケンに影響を受けてると思いますw
あと、コード展開がちょっと独特な曲が多い気がします。 (コード理論をよく知らないので、こういう手法を何というのかはわからないのですが)具体的には「3番目・4番目の和音がなんか違う」曲が多い感じ。 今まで色んな曲を聴いてきましたが、和音の展開にはある程度王道のパターンがあって、「次はこう来るだろうな」というのが何となく予想できたりします。 …が、ユグドラ・ユニゾンの曲では、曲によってはそのへんがことごとく予定調和を外すほうに動いてるような。 なんか、3,4小節目で細かく転調入ってるような気がするんですよね。(ちゃんと耳コピしてないので実際にそうかどうかはわかりませんけど) 曲の途中での転調ってのはイトケンさんや桜庭統さんあたりもよくやってますけど、主にAメロ⇒Bメロ⇒サビとか、ある程度曲の区切りめでやってるのが多い(桜庭さんはたまーにループ直前で不思議な転調を入れることもありますけど…^^;)のに対して、ユグドラではもっと細かい単位で転調してるんですよ…たぶん。 そのせいでスリリングな展開が楽しめるのも「濃ゆい」と感じた一因なのかも。
あと、この魅力は実際に曲を聴いていただかないとわからないと思うので、試聴サイトを…と思ったら、残念ながら置いてないようなので(是非置いて欲しいです>5pb.の方)、とりあえずゲームオフィシャルサイトのプロモーションムービーのリンクを貼っておきますhttp://yu.sting.co.jp/special/promotion.html
プロモーションムービーはアレンジバージョンなのでゲームで使われている音源(NDS)とは違うんですが、これでも曲の魅力は十分伝わるかと。(このアレンジバージョンもCDに収録されてます) ちなみに、ゲーム音源バージョンはNDSということでもっとザラザラしてるんですが…そのせいでNDS版は妙にスーファミ臭がして、よりイトケンっぽい感じもしますw

5pb.といえば、古代祐三氏によるFM音源の音色を使ったハイレベルな音楽が話題の「世界樹の迷宮」シリーズの最新作サントラも近々出るようです。 毎回素晴らしい曲揃いなので、こちらも超期待!!
(Amazon) 「世界樹の迷宮III 星海の来訪者」オリジナル・サウンドトラック