Famicompo mini vol.7 を今頃振り返る

http://famicompo-mini.com/
もちっと早く取り上げようと思ったんですが、M3関連の準備が忙しくてなかなか更新できませんでした。
…というわけで、去る9/26に、Famicompo mini vol.7 の投票結果が公開されました。 今回拙者が作ったのは、Cover部門のNo.22「DARIUS外伝 -投影-」と、No.55「シャロム 魔城伝説完結編 -レクイエム-」の2曲でした。(投票してくださった皆様、どうもありがとうございましたm(_ _)m) 順位は、全67作品中、前者が35位、後者が50位でした。 …うーん、後者は元々順位を狙ってた曲ではないので置いといて、前者ですら真ん中より下かぁ…今回はイマイチイマニ…いや、「イマジュウ」くらいでしたな…残念!(T_T)
「Cover部門は選曲も含めて評価されるよね」的な話を友人と何度か話したことがあったので、今回は(いくらゲームのネームバリューがあるとはいえ)その中でも割とマイナーな曲を選んでしまった時点で厳しいかな?というのは予感してましたが、どうもそれだけじゃない気が。
薄々感づいてはいましたが、今回の結果で確信しました。 これはもう拙者の価値観は一般的なリスナーの価値観と決定的にズレてるんだな、と。
具体的に書くと、拙者の価値観というのは「音源の『制約』の中で、どれだけ『驚き』を詰め込めるか」という部分が強いんですね。 今回の「投影」は、その中でも「内蔵音源のみという縛り」を重視して作った曲でした。(というか、製作期間が間に合わなかったので、拡張音源を含めた構成を考えてる時間が無かった、ってのも理由の1つですが…^^;) ところが、内蔵音源だけだと発音数や音色の限界点が低く、どうしても無理が生じてしまいます。 端的に云えば「聴きづらい」曲が出来上がってしまうんですね。
ただ、今まではそういう部分も「味」であり、「制約の中の驚き」を構成する要素として手法としては「アリ」いうスタンスでした。 ところが、いまやファミコン音源を使った製作環境は、この「発音数」「音色」という制約がどんどん緩和される方向に向かっています。 今や、どの製作環境も、様々な拡張音源に対応するのが当たり前です。 そのような状況下では、内蔵音源のみで無理をして演奏すると、他の(無理なくチャンネル配分した)曲と比べて相対的に「聴きづらい」という評価になってしまうんだと思います。 また、Chiptuneが浸透してきたことで、ファミコンの制限を知らない若い世代の方も興味を持って聴いてくださっているようです。 そういう方にとっては、内蔵音源だけで無理をする作り方は、もはやナンセンスくらいに思われてるんじゃなかろーか、と感じています。
もちろん、拙者のやっていることは無駄だとは思ってません。 少ない発音数で表現する為の様々な手法は、発音数が増えても生きてくる部分があると確信しています。 でも、「無理をし過ぎる」作り方からはそろそろ脱却する時期なのかなぁ…と感じたのも事実でした。
それに絡んで、ちょっと気になっているのは、Famicompo miniの各エントリに拙者がつけているコメントです。 割と技術的な側面(ここをこういう手法で表現するともっと良い云々)でコメントしてるんですが、今回の拙者の順位だと、拙者のコメントってもはや参考にならないんじゃないかな?と割と本気でそう思ってます。 拙者の手法(コメントに書いたアドバイス)どおりに作り変えちゃったら、無理な発音になってかえって順位を落としちゃうんじゃないかな…と。 なので、次回以降、技術的観点で全作品にコメントするかどうか、現時点では未定です。 というか、正直拙者のコメントはもういらないんじゃないかなー、とか思ったり。
あと、次回の「Famicompo mini」では、今までの手法とは違った新しいことに色々と挑戦したいと思ってます。 脳内にいくつかアイデアはあるので、(実現できるかどうかわかりませんが)可能であれば是非やってみたいです。
…そういえば、Famicompo mini に関する見解と今後の展望について、主宰のK->さんが自身のblogに記事を書いておられます。 興味のある方は是非ご一読ください。